夏といえば怪談、おすすめのホラー小説4選

夏です!!暑いですね!!!

みなさんはこの夏をどのように過ごしていますか?

コロナ禍の行動規制も緩くなってきていますし、夏の花火大会や祭りを満喫してますか?

それともステイホームで読書や映画を楽しんでいますか?

夏の楽しみ方も多様化してきている昨今ですが、やはり夏の定番と言えば「怪談」じゃあないでしょうか。

今回は夏の暑さを忘れさせてくれるような、おすすめのホラー小説を4作品ほど、紹介していきます。

 

 

①「Another」綾辻行人 著 

死者は、誰ーー?

ミステリーの名手が手がけた『学園ホラー』

 

__あらすじ__

夜見山北中学三年三組に転校してきた榊原恒一は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。同級生で不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、謎はいっそう深まるばかり。そんな中、クラス委員長の桜木が凄惨な死を遂げた!この“世界”ではいったい何が起きているのか!?いまだかつてない恐怖と謎が読者を魅了する。名手・綾辻行人の新たな代表作となった長編本格ホラー。

________「BOOK」データベースより

 

館シリーズ』を手がけるミステリー作家綾辻行人先生著のホラー小説です。

2012年には実写映画化、アニメ化をされた人気作品ですね。

物語は主人公の榊原恒一が東京から祖父母の住む夜見山へ病気療養のために引越してきたところから始まります。

この作品はわかりやすいモンスターや殺人鬼のような、恐怖の象徴となるモノは登場しません。一方で「災厄」と呼ばれる超常的な現象が起こり、転校先のクラスメイトとその家族が次々に亡くなっていきます。

物語の中で「災厄」の発端となった26年前の出来事が語らられ、そこから「災厄」を食い止める方法がわかっていくのですが…

果たして恒一は一連の「災厄」を食い止めることができるのか、最後までハラハラしながら楽しめる作品なのでぜひ一読してみてください。

 

②「夏と花火と私の死体」乙一 著

死体となった「私」の視点から語られる奇妙な物語

 

__あらすじ__

九歳の夏休み、少女は殺された。あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなく―。こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄妹の悪夢のような四日間の冒険が始まった。次々に訪れる危機。彼らは大人たちの追及から逃れることができるのか?死体をどこへ隠せばいいのか?恐るべき子供たちを描き、斬新な語り口でホラー界を驚愕させた、早熟な才能・乙一のデビュー作、文庫化なる。第六回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞受賞作。

________「BOOK」データベースより

 

この物語は終始、殺されてしまった「私」こと、主人公の五月の視点で語られるという、少し変わったテイストの小説です。

五月は、ひょんなことから友達である弥生によって殺されてしまいます。その死体を隠すために弥生とその兄の健の2人で奮闘する様子と、田舎ののどかな雰囲気のギャップが物語全体の薄気味悪い感じを引き立ててるんですよね。

読後感としては「世にも奇妙な物語」を視聴したあとのような"怖い"とはちょっと違った感覚が残りますね。

幼い兄弟2人は「私」の死体を隠し通すことができるのか、結末が気になる方は是非一度読んでみてください。

ホラーが苦手な方でも比較的読みやすい、おすすめの一冊です。

 

 

 

③「悪の教典貴志祐介 著

人気教師の恐るべき裏の顔

シリアルキラーの恐怖を描いた「サイコホラー」

 

__あらすじ__

晨光(しんこう)学院町田高校の英語教師、蓮実聖司はルックスの良さと爽やかな弁舌で、生徒はもちろん、同僚やPTAをも虜にしていた。しかし彼は、邪魔者は躊躇なく排除する共感性欠如の殺人鬼だった。学校という性善説に基づくシステムにサイコパスが紛れこんだとき──。ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー傑作。

________「BOOK」データベースより

 

サイコパスの主人公、蓮実聖司を中心に物語が繰り広げられるサイコホラー小説です。

主人公の蓮実聖司は一見、生徒達から"ハスミン"というあだ名で呼ばれるほど親しまれており、同僚の教師達からも信頼される人格者なのですが、実際には他人のことを平然と貶め、殺してしまうことのできるサイコパスである。

頭脳明晰で用意周到な蓮実はあらゆる手段を用いて学園内に"自分だけの王国"を築いていくのですが次第に綻びが生じ始め…

 

初めて読んだ時は、蓮実の行動の異常性や残虐さに、戦慄しました。

物語の前半でも蓮実の行動は十分に異常で恐ろしいのですが、後半の展開は本当に衝撃です!

人間の内面を丁寧に描写されている本作では、蓮実の異常性がより際立って描かれています。

害虫や害獣を駆除するのと同じような感覚で他者を貶めることができてしまう普通ではない人間性の持ち主が何を考え、行動するのか…最後まで目が離せない一作です。

 

④「クリムゾンの迷宮」貴志祐介 著

広大な荒野で行われるデスゲーム

極限状況の人間を描く「サバイバルホラー

 

__あらすじ__

火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された。死を賭した戦慄のゼロサムゲーム。一方的に送られてくるメッセージ。生き抜くためにどのアイテムを選ぶのか。自らの選択が明日の運命を決める―!

________「BOOK」データベースより

 

主人公の藤木芳彦を含む9人によって繰り広げられるサバイバルゲームが主となる話です。

ある日、藤木は見知らぬ荒野で目を覚まします。

サバイバルゲームに参加した9人のメンバーが、目を覚ました時に持っていたゲーム機に記される情報をもとに、メンバーは様々な選択を迫られるのですが、食料や飲み物も簡単には手に入らない状況下で次第にゲーム参加者達は追い詰められていき…

バトルロワイヤルに並ぶ、デスゲームものの先がけのような作品ですね。

先程紹介した"悪の教典"と同じく、貴志祐介先生著の作品で、こちらも人の内面がとても丁寧に描かれています。

極限状況の人たちが疑心暗鬼に飲まれていく様子が上手く描かれていて読んでいてハラハラする展開の連続です。

はたして藤木はこのサバイバルゲームを生き残ることができるのか。そしてこのゲームが開催された目的は何か。是非読んでほしい作品の一つです。

 

今回はおすすめしたいホラー小説4作を紹介しましたが、今後もおすすめの小説、マンガなどを紹介していきます。

暑い夏を読書と共に乗り切ろう!